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え ぷるりぶす うぬむ * el conejo de la suerte

Fiel amigo

『Para ti, Cacho!』よりー





“FIEL AMIGO”(誠実な友)

いや、バカリャウ(ポルトガルの伝統料理)じゃないよ。僕の誠実な友はダリなんだ。間違いなく、これまでの人生でいちばん重要な“人物”の1人だね。バルセロナに住んでいたとき、まだ3ヶ月の赤ちゃんの時に購入した。それから今日までいつも僕の側にいる。決して離れたことはない。息子みたいなものだよ。犬は犬だって?そんなことないよ。もしダリを直接知ることができるなら、もっとよく分かってもらえるはずなんだけど。

ダリは美しいゴールデン・リトリバーで、従順で、仲間であり、友達であり、何でも打ち明けられる仲で…とにかく、彼を形容する言葉を挙げてるとキリがないよ。恋人、友人、家族はそれぞれ来ては去るものだけれど、ダリはいつでもそばにいる。良い時も悪い時も常に一緒。何でも理解してくれるんだ。沈黙も、微笑みも、涙も。愛情を兼ね備えた犬なんだよ。もし彼が話すことができたら、あぁ!

ダリという名前は僕が付けたんだ。2001年にバルセロナへ来た時に、サルバドール・ダリの作品にとても惹かれてね。カタルーニャ人の彼が作ったシュルリアリストの作品に夢中になった。何度もカタルーニャのフィゲレスにある美術館を訪れたよ。ちょうどその頃犬を買ったんだ。名前を考えたとき、迷うことはなかった。もちろん、ダリにしようってね。

セビージャに住んでいたとき、僕の人生の中でも最大のショックを与えたのもこの“芸術家”だった。家を抜け出して、近所の家の門をくぐり抜け、他の犬とどちらが強いかを競って争い始めたんだ。その喧嘩は酷くて、あまりにも激しかったので引き離す術がなかった。恐ろしい時を過ごしたよ。2匹とも深い傷を負って戦い終わった。僕は家に戻ってすぐに、友人で現在の代理人でもあるディエゴ・ケイルーガに電話をかけた。彼は番号から僕がかけていることを知ったんだ。なぜかと言うと、声が出なかったから。それから何日かの間失声症になってしまった。そんなことは今まで一度もなかったのに。

幸い今はダリも回復して絶好調だよ、僕と同じにね。リスボンの町が大好きで、ベンフィカの大ファンなんだ。


* * *
これは本の中に幾つかある“OS MEUS MANDAMENTOS”というコラムから抜粋しました。
サビオラ自身は動物はあんまり…と言っていますが愛犬ダリだけは別のようです。今度から、ピッチでサビオラの様子がおかしかったらまずはダリの状況を心配しなくては…。でもとてもサビオラらしい話だと思いました。
by la_fraise7 | 2010-06-11 21:35 | 『Para ti, Cacho!』 | Comments(0)
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