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え ぷるりぶす うぬむ * el conejo de la suerte

サビオラ誕生日インタビュー その2

〈去年の誕生日前に行われたインタビューからです。〉

ENTREVISTA: EL PAIS.es 11-12-2005
『セビージャでも大切にされているよ』

フォワードのハビエル・サビオラは今日、2007年まで契約しているバルセロナのではなく、セビージャのユニフォームを着てカンプノウに戻ってくる。彼のアスルグラーナに対する気持ちは複雑だ。2003年からジョアン・ラポルタ会長になり、彼によって選ばれたコーチ陣に対する押し殺された憤りー最初はモナコにレンタルされ、今シーズンはセビージャであるーと、順調な時もまた最悪の時にも、彼に対して惜しみない愛情を注いでくれた、数多くのバルセロニスタに対する感謝の気持ちによって…。


ー調子はどうですか?

ー自分としてはいい感じだよ。プレシーズンを行ってないから、スタートはあまり良くなかったんだ。バルセロナで1人でトレーニングをしなければならなくて、体を作れなかったしね。あの頃はセビージャに来ることも分からなかったから、今のチームメイトたちが行っていた準備すらも出来なかったんだ。

ーセビージャのファンデ・ラモス監督が適用する生粋のセンターフォーワードがいないシステムは、あなたにとっては最適とは見えませんが。

ーリーベル・プレートではフォワードが1人いて、アイマールと僕がその後ろからプレーしていたね。セビージャではそれとは違うよ。時々、ファンデ監督はルイス・ファビアーノかケパを前線に入れて、僕はもっと下がってプレーするんだ。他のフォワードの選手たちは体格が大きいから…。


ーセビージャのフォワード陣は機能していると言えますか?

ー今は成長過程の段階だよ。ルイス・ファビアーノ、カヌーテ、ケパと、僕たちはみんな全く特徴が違う。それにほとんど全ての試合で、戦術も中心になる選手も代わってる。4人フォワードがいて、その4人共が揃って交代でプレーできる場合、適応はやや難しいよ。もし2人か3人だったら、もっと一緒にプレーする時間が持てるからやり易くなると思うけれど。

ーしかし、すでに公然とセビージャと契約したいと発言していたように、あなたはとても上手く行っているようですね。

ー僕たちのチームは、アドリアーノとナバスの両サイドから攻撃するのが特徴で、とてもまとまっていて、失点がかなり少ないチームだ。それにいつも良いサッカーをやろうと試みているんだ。

ーつまりセビージャの町にもクラブにも残りたいと。その動機はサッカーが全てですか、それとも誰か特別な人でも?

ーいや、そんなことじゃないよ(笑)。ここでも、僕は大切にされていると感じているんだ。母もそばにいるし、ここの暮らしに満足してくれている。ここにいることが自分たちのためになると判れば、順応するのも簡単なことだよ。

ーでも、その言葉を聞くと、あなたはもはやバルセロナの選手だとは感じていないように聞こえますね。契約はまだ残っているのに。

ー現実的に見たら、1シーズンモナコで過ごした後、今シーズンはセビージャで過ごし、バルサのコーチ陣が以前と替わらない訳だから、戻ろうとするのは難しいと思う。すごく変な感じがするけれどね。僕はまだバルサの選手であり、2007年の終わりまで契約が残っているのに、来年また将来のことを考えなければならないんだからね。

ー完全に元の形のまま残っているのは、かなり多くのバルサファンからの並々ならぬ愛情、ですね。

ー確かにファンの人たちとは、とても特別な化学反応が起こったね。僕の状況がとても難しかった時にもそうだった。1人で練習して、バルサから去ることが半ば確実になっていた時も、ファンの人々が支えてくれたんだ。通りを歩いていると、どうしてこんな状況になったのかと尋ねられたりしたよ。僕にとってはそのファンの心遣いが、全ての状況から自分を救ってくれる唯一のものだった。バルセロニスタのファンの人たちの気持ちがあったからこそ、僕は論争を巻き起こすような選手にならなくて済んだんだ。いつもピッチの中で行動しようとしたし、ピッチの中で幸せになろうと努めたよ。たぶんファンの人たちは、論争を起こす代わりにグラウンドの中での態度で示そうと持ち堪えたことを、認めてくれると思う。

ーアスルグラナのユニファームを着て、ピッチの上からそれらのファンの人たちにお別れの挨拶が出来なかったことに、心を痛めていますか?

ーそれは本当にもどかしかった。僕としては、もっと違う形でアディオス(さよなら)と言いたかったんだけれど。何も特別なことを頼んだわけじゃない。ただ、尊重して欲しかっただけ。何の説明も与えられずに、どこのクラブに行くのかも判らずにたった1人で練習していた時は、すごく辛かった。もし、もう少し違った形でこの件を扱われていたら、全てが変わっていたはずだし、あんなに騒ぎにならずにチームを去ることが出来たと思う。

ー実を言えば、あなたの周りでは本当に多くの騒ぎがありましたね。当時の会長のガスパールトとあなたが結んだ契約の内容が、実に奇妙な内容で…ゴールごとの報酬や、スペイン国籍を取得した場合の報償金など…がマスコミに出ました。あなたの移籍は、サッカー以外の理由もあったと思いますか?

ーサッカー選手としても、1人の人間としても、僕はただサッカー面での理由だと考えたい。全てを決定したのは、今のクラブのコーチ陣なんだから。

ーフランク・ライカールト監督には失望しましたか?

ー僕は彼の立場を理解している。監督というものは皆それぞれの好みがあるし、選手のタイプも選り好みがあるものだからね。でも出来ればああいう形ではなくて、同じクラブを去るにしても、もう少し配慮が欲しかったんだ。

ー配慮を欠いたのは誰でしょうか?

ーたぶん、それを話すのはベストなやり方ではないと思うな。あの時起こったこと、あの数週間の出来事はみんなが知ってる。できたらもう少し、堂々と…

ー去りたかった?

ー出来れば。あれはとても長く続いたからね。

ー今外に出てみて、バルサのことを知っているあなたから見て、どうやって彼らに勝ちますか?

ー難しいよね。例えば攻撃の時に大勢が上がってしまうと、バルサの攻撃に苦しめられるだろう…彼らには技術も、スピードもある。それにディフェンス重視で下がってしまっては、僕らは余計に苦しむと思う。自分たちのサッカーをやるべきなんだ。一番僕たちがしてはいけないことは、バルサがどう来るのか見てしまうことだよ。

ードイツワールドカップについてはどうですか?

ー夢、かな。

ーでもメンバーに入る可能性は十分にありますよね?

ーうん、可能性はあるね。初めてとなるワールドカップに是非とも行きたい。

ーアンダー20の大会ではすでに優勝をしていますよね。

ーああ、あれはとても素晴らしい経験だったね。でも、A代表ではもっと難しいだろうね。

ー間違いなく、今夜はカンプノウで拍手を貰うでしょう。もし可能ならば、芝生の上からその観客たちに向かって何と言いますか?

ー彼らには感謝の言葉しかないよ。正直に言って、バルセロナでこんなにファンの人たちに評価されない方が良かったかも、と思うようにさえなった。そこを離れなければいけなくなった時に、ものすごく辛かったから。あんなに多くの人に愛されている場所から去らなくちゃいけないなんて、僕には不可能なことのように思えたんだ。



by la_fraise7 | 2006-01-14 00:00 | Comments(0)
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