カルドソのためらい
先日のギラマンイス戦、カルドソは何度かゴール前でボールを受けたにもかかわらず、シュートに持って行くまでにーーーほんの、0.5秒ほどーーー時間がかかり、DFに阻まれたりパスを出し損なったりしていた。いつもの思い切りの良さが見られなかった。
それは、同じパラグアイ代表のカバニャスのことを考えていたんだろう。
1月25日にルスでチャリティマッチが行われた同日、メキシコで起きた事件。
クラブ・アメリカ所属のパラグアイ代表カバニャスがバルで頭を銃撃され、危篤状態に陥った。医師の話によると頭部銃撃の8割は命を落とすということだが、幸い命を取り留め、現在も予断を許さない状況ながら半身の手足を動かし、わずかながら話もできる状態になっている。(犯人は逮捕され、取調中)ーBBC mundoより
チャリティマッチの日にユニの下に“頑張れ、カバニャス!”とメッセージを書いたTシャツを着て、“とても悲しい日だった”というコメントを残したカルドソは、このギラマンイス戦でもきっと同じようにメッセージ入りのTシャツを着て、ゴールをカバニャスに捧げたかったんだろうと思う。
パスかシュートかーーー。
その僅かな瞬間の迷いが、シュートを不可能なものにしていたに違いないと。
試合前にもコメント読んでいたのに、忘れててゴメン、カルドソ。
今日は思い切り打ってきて。